調理時間:60分以上(完成まで2週間)
以下でベーコンを作りましたが、ほぼ同じやり方で作れる「ハム」です。
ベーコンはバラ肉ですが、ハムはモモ肉を使います。
バラ肉は脂が層になっていて脂身が多い部分ですが、モモ肉は間に脂が混じらず、ほぼ綺麗な赤身の部位です。
名前の通り、後ろ足のお尻からモモにかけての部位で、人間同様、体重を支え、体を前にすすめる筋肉がしっかりついています。ですので、料理すると固くなり使いづらい部分です。
でも、ハムにするとしっとり。脂身がなくほぼ赤身なので味もまわりやすく、肉の旨味が美味しい。ほぼ同じ作り方のベーコンは脂の満足が大きいですが、それとは違った満足、旨味があります。そしてもちろん、低糖質!
そんなおいしいハムですが、ベーコンと同じく加工肉。保存料、着色料、素材の豚(への薬剤、抗生物質等)について…。
不安が多いですが、冷蔵庫から出してぱっと食べられる、低糖質な優秀タンパク源。しかも美味しい。信頼できる素材、調味料をつかって、自分で納得の行く程度のものを作ってしまいましょう。
ベーコンと同じく時間がかかり、道具もいるため面倒かもしれません。でも、工程は「ちょっと作業」して「ほったらかし」の連続。そして火を使ったくん煙は行わず、「くん液」をつかうので安全、簡単、でも本格的な味。以前作ったベーコンと同様の、「手作りハム簡単バージョン」です。
ハムの材料
食材
1 | 豚モモブロック | 500g |
2 | 調味料 | |
塩 | 10g ※肉の重量の2%。岩塩がおすすめ。 | |
甘味料 | 5g ※肉の重量の1%。砂糖と同じ甘さの糖質制限対応甘味料で。 | |
胡椒 | 2g | |
3 | くん液 | 大さじ1 ※食品に添加できるものを(↓参照)。 |
くん液はくん製の成分を抽出した液体で、市販のハムやベーコンにも使われていて安全です。このレシピでは「スモークリキッド」という商品を使っています。
道具
- ピチット「スーパー」
- 食材を干物にしたように、簡単短時間で脱水するシートです。
- 低温調理器
- 食材をジップロック等でパッキングし、指定温度で湯煎する器具です。
低温調理器は色々使えてとても便利で、特に肉系の調理法を格段に広げます。自分は以下の商品を使っています。
ハムの作り方
1 材料の準備
食材を準備します。
くん製ですが、火を使った燻煙は行いません。代わりにくん製の風味をつける「くん液」をつかいます。
くん製風味があったほうが本物っぽくなりますが、無しでつくっても構いません。燻製風味はしませんが、ダイレクトに肉!で、それはそれで美味しいです。
2 肉を塩漬けにする
完成まで2週間程度かかります。ある月曜日の夜、作業を開始したことにします。
月曜日の夜、1日目。
「2 調味料」を計量します。塩、砂糖、胡椒を計量します。
計量した後、全体をよくかき混ぜて、「1 豚モモブロック」の全体にまんべんなく刷り込みます。
調味料を刷り込んだ肉をジップロックに入れ、「3 くん液」を入れます。
水をはった鍋や桶などでしっかり空気を抜いて、ジップロックを密閉します。
ここから1週間、チルドで保存します。
(肉が2つに増えていますが500g×2で作りました。気にしないでください!)
1週間の間、1日1回程度、寝る前など気付いたときに裏返してください。肉の塩気が均一になります。
3 塩抜きをする
月曜日(2週目)の夜、8日目。塩漬けにして1週間経ちました。
肉を取り出して、冷蔵庫に入る大きめの鍋やタッパーなどの容器に肉をいれます。そして、氷水を張ります。氷水の量は大体の目安として、肉500gに対し3倍の1500ml。
そして冷蔵庫にいれます。一晩(10~12時間位)このままにします。
4 肉を乾燥させる
火曜日の朝、9日目。
塩抜き完了です。キッチンペーパーで良く水気を吹きます。
そして、ピチットシートのスーパーを使います。肉500g程度でシート1枚つかいます。
ピチットシートスーパーで肉をしっかり包んだら、冷蔵庫にいれて2日置きます。
木曜日の朝、11日目。
2日経ったらピチットシートを剥がして、そのまま容器にのせて、
冷蔵庫に裸のまま、さらに3日。
ベーコンでは2日でしたが、モモ肉は水分量が多いため、1日追加で「3日」としています。
日曜日の朝、14日目。
裸で冷蔵庫3日後の肉です。
ベーコン同様、長くなるので記事を2回に分割します。