調理時間:60分
筋肉と骨をつなぐ、丈夫な腱。
牛すじは、牛から肉を切り分ける際に、肉から取り除かれた腱の部分です。安くて美味しい部位ですが、ちょっと火を通す程度ではたいへん固く、食べれたものではありません。
柔らかくするには時間をかけてコトコト煮るのですが、ちょっと気軽に牛すじを使う、なんてことは時間的に難しい。時間があるときにまとめてに下ごしらえし、小分けに冷凍保存します。
また、通常の鍋でことこと煮ると時間がかかるので、大きめの圧力鍋で一気に時短しましょう。
美味くてコストパフォーマンス良好、牛肉の味もしっかり。常備しておくと、いろいろつかえます。
牛すじの下ごしらえの材料
食材
- 牛すじ … 1kg
- 日本酒 … 200ml(1カップ) ※糖質0の日本酒で
- 生姜 … 1かけ
- 水 … 適量 ※酒と合わせ、牛すじがひたひたになる程度
道具
- 圧力鍋
- この「牛すじ下ごしらえ」だけでなく、あるといろいろ便利ですのでぜひ買ってください!
牛すじの下ごしらえの作り方
1 材料の準備
「1. 牛すじ」、1キロです。
長いもの大きいもの細かいものいろいろな大きさの部位が混ざっているかと思います。
後の料理に使う際に使いやすいよう、大きさを揃えますが、牛すじは硬いだけでなく弾力があります。生のまま包丁できると切りづらくて、下手をすると怪我をします。
生のままでは細かく切らず、次に行う下茹で後に大きさを切り揃えます。
2 まず、下茹で
牛すじは煮ると大量のアクが出てきます。なので、圧力鍋で柔らかくする前に一度下茹でしてアクを取ります。
水から、たっぷりの水で沸かし、沸騰したらアクを取りながら5分程沸かします。その後ザルに上げ、ざっとアクを洗います。
3 牛すじの大きさを揃える
下ごしらえ後の料理に使いやすいよう、バラバラな牛すじの大きさを切りそろえます。
大きさを揃えることで、火の通りも均一になり、出来上がりの柔らかさもムラが無くなります。
4 圧力鍋で柔らかく
圧力鍋で一気に柔らかくにます。臭み消しに入れる「3. 生姜」をスライスします。
臭みが消える、というより、生姜の匂いが良い香り
牛すじとスライスした生姜、「2. 日本酒」を鍋に入れ、ひたひたになるまで「4. 水」を加えて圧力鍋スタート。
圧力がかかってから、高圧(100pa)で13分。他の料理で使う下ごしらえなので、少し固めに仕上げます。13分後に火を止め、圧力が抜けるまで放置します。
圧力鍋の種類によって圧力が違いますので調整してください。
すじ肉はまだしっかりしているが、コラーゲンが溶けだして冷えると煮こごりになる程度、を目安にしています。
※画像は超高圧(140Pa)の設定の圧力鍋で、10分で良い感じとなりました。
2 完成
圧力が抜けたら完成。
汁ごとジップロックなどに小分けにして空気を抜き、
冷まして冷凍してください。もちろんすぐに使ったり、ある程度早めに使うなら冷蔵保存でも良いでしょう。
ジップロックに入れるときは熱いので、やけどや袋の耐熱温度に注意してください。
牛すじの下ごしらえのまとめ
もも肉、バラ肉など、肉は主に筋肉。例えば売っているもも肉はももの筋肉と、その周りについた脂肪、脂身です。そして、その筋肉は足を動かすため、骨とつながっています。
その、柔軟な筋肉にも、頑丈な骨にもつながって、両者を結びつけて支え、力をつたえているのが腱で、柔軟かつ丈夫な部位です。牛すじは主に腱です。
腱は主としてコラーゲンでできています。コラーゲンがその性質、丈夫な性質を作っています。
コラーゲンは温めるとゼラチンに分解され、とろり、と柔らかくなります。ただ、普通に100度程度で煮ると1~2時間程度の時間がかかります。 圧力鍋を使うと、120度程度となり、急速に柔らかくなります。
面倒はありますが、味がよく、腱には取り除かれた際についてきた肉、脂がたっぷりついていて、コスト的にお得な部位。グラスフェッドなどの良質なものを積極的に使って、脂質、タンパク源にしましょう。
臭み消しというより、生姜と肉の香りが合わさってでこうばしい、といった感じ。生姜の香りが邪魔だ、牛すじの濃い香りが好き、ならば生姜はいらないです。